先日導入した、24コア、512GBメモリマシンにおけるLSDYNA陰解法の性能比較です。
テスト問題:140万*TETRA10要素、線形性解析モデル。
LSDYNA陰解法で並列化(SPM, MPP共)が使用できるのは
LSOLVR=5(*control_implicit_solver)
のみである。(イタレーティブソルバも早く並列化して欲しいものだ)
本テストモデルをインコア解法で解くためには、SMPの場合、最低でも128GBのメモリ
が必要。MPPではさらに多くのメモリが必要となり、従来の128GBでは厳しかった。
512GBでは、余裕で解けるようになった。最初に、メモリサイズの指定方法を紹介する。
・SMPにおけるメモリサイズ指定方法
CPU数に関係なく使用可能なメモリサイズをワード(=8バイト)に変換し指定すれば良い。
128GBの場合、lsdyna i=データ memory=16g あるいは 16000m
512GBの場合、lsdyna i=データ memory=64g あるいは 64000m
・MPPにおけるメモリサイズ指定方法
陽解法では、memory=xx : メイン memory2=yy サブ と指定するが、陰解法の場合
全プロセッサに均等にメモリを割り当てる必要があり。memory2は指定してはいけない。
memory = 使用可能なメモリ/使用CPU数 – MPPプロセスオーバーヘッド
がおおよその目安となる。 たとえば24CPU使用の場合は以下を指定した。
mpirun -np 24 mppdyna i=データ memory=1600m
以下に測定結果を示す。
1660 V2では、メモリ不足のためMPP処理は遅くなってしまった。
512GB, 24コアの性能を引き出すには、今回のモデルサイズは十分ではなかったようだ。