大容量メモリ 解析用マシン導入 - 陰解法での性能比較 « ACS NEWS

大容量メモリ 解析用マシン導入 - 陰解法での性能比較

2016 年 5 月 23 日 by yo yamgatta

先日導入した、24コア、512GBメモリマシンにおけるLSDYNA陰解法の性能比較です。

テスト問題:140万*TETRA10要素、線形性解析モデル。

LSDYNA陰解法で並列化(SPM, MPP共)が使用できるのは
    LSOLVR=5(*control_implicit_solver)
のみである。(イタレーティブソルバも早く並列化して欲しいものだ)

本テストモデルをインコア解法で解くためには、SMPの場合、最低でも128GBのメモリ
が必要。MPPではさらに多くのメモリが必要となり、従来の128GBでは厳しかった。
512GBでは、余裕で解けるようになった。最初に、メモリサイズの指定方法を紹介する。

・SMPにおけるメモリサイズ指定方法
 CPU数に関係なく使用可能なメモリサイズをワード(=8バイト)に変換し指定すれば良い。

 128GBの場合、lsdyna i=データ memory=16g あるいは 16000m
 512GBの場合、lsdyna i=データ memory=64g あるいは 64000m

・MPPにおけるメモリサイズ指定方法
 陽解法では、memory=xx : メイン memory2=yy サブ と指定するが、陰解法の場合
 全プロセッサに均等にメモリを割り当てる必要があり。memory2は指定してはいけない。

   memory = 使用可能なメモリ/使用CPU数 – MPPプロセスオーバーヘッド

 がおおよその目安となる。  たとえば24CPU使用の場合は以下を指定した。

   mpirun -np 24 mppdyna i=データ memory=1600m

以下に測定結果を示す。
1660 V2では、メモリ不足のためMPP処理は遅くなってしまった。

implicit_smp_mpp2

512GB, 24コアの性能を引き出すには、今回のモデルサイズは十分ではなかったようだ。

 

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