先月、新しいCPUのマシンを何台か購入した。
①UNIV APEXX2 Model 2401
本来、4.4GHzで動作する4790Kを米国のBOXX社が4.5GHzまで”安全に”オーバークロックしたマシン。
Core i7 4790K 4.5GHz、4core、メモリ32GB、SSD 480GB+SATA4TB、QUADRO K2200
本体サイズはかなり小ぶりで机上においても邪魔にならないサイズだ。
オマケでTシャツもついてきた。
②UNIV UNI-i7HX/Silent
従来Core-i7のみの選択だったが、Xeonも選べるようになった。値段もi7と同程度
Xeon E5-1650V3 6core、メモリ64GB、SSD 480GB+SATA4TB、QUADRO K2200
③GTUNE Core-i7 5960X 8core、64GB、SSD500GB+HDD 3TB+6TB、GeForce GTX980
どちらかというと、ゲーマー向けマシンだ。本体の形状が鉄人28号に見えなくもない?
これら3台と従来購入機で、CPU性能を測定、一挙に公開しようと思った。
かなりジョブを走らせて測定していたら、妙なことに気付いた。
LSDYNA R8.0 TopCrunch NEON衝突解析モデル
Xeon E5-1650V3 : SMP倍精度 4コア 3252秒、MPP単精度 2コア 2731秒
に対して、自分が使っているノートPCでは、
Core-i7 4720HQ : SMP倍精度 4コア 3263秒、MPP単精度 2コア 2674秒
解析用に導入したマシンなのに、ノートPCに負けてしまった。コア数が少ない時程遅くなる傾向だ。
そこでBIOS設定画面を起動してみたら、EZ System Tuningなるメニューがあった。
これを少し変更してみた。(注意:オーバークロックに相当すると思われます。壊れた場合メーカ保証が
受けられなくなる恐れあり。自己責任で行ってください)
メータが赤くなって、ファイヤーマークが出てきた。
この状態で再起動して再度測定した結果。
Xeon E5-1650V3初期設定 : SMP倍精度 4コア 3252秒、MPP単精度 2コア 2731秒
Xeon E5-1650V3設定変更後 : SMP倍精度 4コア 2306秒、MPP単精度 2コア 2265秒
相当速くなった。ファイヤーマークは気になるが、このまま使うことに決定。
また、従来から使っている Core-i7 5930K(6コア)も同様にコア数が少ないと遅い傾向だ。
こちらは、Intel Extreme Tuning Utilityを使って状況を調べると、コア毎に最大クロック数の
設定が異なっている。最大ブースト時 X.XX GHzというのは、1コアだけだったのだ。
これを全て同じ倍率に変更してみた。(オーバークロック行為になります) 左が初期、右が変更後。
Core i7-5930K初期設定 : SMP倍精度 2コア 4747秒、MPP単精度 2コア 3328秒
Core i7-5930K設定変更 : SMP倍精度 2コア 3796秒、MPP単精度 2コア 2295秒
Core i7機の場合、この例の様に最大ブーストクロックが不ぞろいな設定が多いようで、これがコア数の
少ない計算では性能低下の原因となっていると勝手に思い込んだ次第である。
新規導入機③5960Kについては、8コア使って、6コアの5930Kと同程度という状況だったので、
8個全てのコアを、最大3.6GHzで動作する設定にしてベンチマークを行うことにした。
ところで、設定変更作業中、何かもマシンが壊れたかという状況に遭遇した。
(設定変更、落ちる、冷えるまで待つ、再起動の繰り返し)
心配な人は、最初から①のようなメーカサポートオーバークロックマシン、あるいは、Xeonを積んだ
ワークステーション相当のハードを購入した方が良い。
ベンチマーク結果は次回報告する予定。