6月 « 2015 « ACS NEWS

2015 年 6 月 のアーカイブ

AMD FirePro テスト

2015 年 6 月 26 日 金曜日

昨年3月に、自分でグラフィックボードを交換して、LSPREPOSTの描画性能を行ってみた。
この時は、AMD Radeonの完敗であった。しかし、Radeonは、ゲーム用でありCAD/CAEには
Fireシリーズが推奨されている。最新のFireProなら、もっと高速な描画ができるのでないか?
そこで、FireProを購入して、Radeonと交換して描画性能を試してみた。

購入したのは、FireProで一番安価な W2100 (左)である。Radeon(右)と比べると随分小さい。
値段は、どちらも3万以下である。

firepro_IMG_5898

ボードをセットして最新のドライバをインストールして設定完了、その結果。
表示が壊れる現象はなくなり、描画速度はRadeonよりも速くなった。

参考として、Radeonでの表示結果。

FireProでおよそ2倍速くなった。
速くなって不具合も解消されたのだが、もっと安価なGeforceに負ける結果となった。
ハイエンドクラスのボードではどうなるのか、興味はある。試すかどうかは、価格次第。

 

 

lsdyna Hybrid version 使用方法&テスト結果

2015 年 6 月 26 日 金曜日

LSDYNA R8.0 Hybrid版をテストしてみた。Hybrid版は、Linux版のみ用意されていて、
トータル128CPU以上での利用が推奨(=MPP版よりも速くなる)されている。 
使用方法は、MPP版とSMP版の両方のオプションを使用する。

% mpirun -np 3 lsdyna_hybrid ncpu=-6 i=input ……… memory=XXX memory2=YYY

-np : ノード数
ncpu:ノード内で使用するコア数

いつものTopcrunch Neon_refined_rivicedモデルを実行した際の経過時間の比較(秒)を示す。
使用CPU : Core i7 990EX (6core)   – 比較は6CPU使用の場合
LSDYNAバージョン:R8.0.0 倍精度 MPP, SMP, HYBRID

hybrid_smp_mpp0

lsdyna ICFD による FSI 例題 -  bridgeFlutter

2015 年 6 月 9 日 火曜日

今年の4/15付で、LSTCダウンロードサイト Example – ICFDに icfd_misc というディレクトリが作成され、
5個の例題が追加されていた。最新正式版 R8.0 で試したところ、5ケース共エラーとなり、動作しない。
だめだ、、、、未だ実用の域にないのか? 

試しにR8.0よりも新しい最新DEV版(Linux64 MPP 98003)で試したら1例題だけ動いた。
しばらく実行させていたが、終了までかなり時間がかかりそうだ。折角数時間計算したのに、途中で止める
のは勿体なく。最後まで計算したら何か新しい現象が見れるかもしれないと思いつつ、ひたすら待った。
そして今朝指定時間800秒まで到達、終了した。結果を見た限り特に目新しいことはない。

計算開始: 5/21 昼 MPP 4CPU使用
終了   : 6/9早朝 経過時間 450時間

これ程時間のかかる問題が何故「例題」なのか理解に苦しむが、同じ苦しみを味わうユーザが出ないよう、
以下に内容を簡単に紹介する。

流体側メッシュ&境界条件 
(流体メッシュはLSDYNA実行時に生成されるので境界のみ定義)

bridge_fluid_bc1

bridge_struct_bc1

計算結果1 – 流体圧力変化と構造変形の様子

計算結果2 - 構造周辺の流体リメッシュの様子

結果出力間隔が粗すぎて、メッシュ変化の様子がよくわからない。

もし再計算するなら、終了時刻は 1/4  結果出力間隔は1/5以下、できれば64CPU数以上が良い。